腰部脊柱管狭窄症の手術にあたって

腰部脊柱管狭窄症の手術にあたって

腰部脊柱管狭窄症は体を反らした時に痛みが強くなりますが、普段の生活でじっとしていれば、あまり痛くはないものです。

手術を決断するのは、脊柱管狭窄症によって受ける生活制限の程度や苦痛の程度によります(日常の生活が円滑にできるかどうかという事です)。

例えば歩いていると下肢が徐々に痛くなり歩けなくなる、また立ち続けるのが苦痛で、買い物などの日常生活が上手くこなせないなどの状況があれば手術を勧められるかもしれません。

つまり、手術の目的は、日常生活の活動性を向上させることで、痛みが無くなり(100%無くなることは難しい)行動範囲が広がり生活を楽しむことができるようにすることです。

脊柱管狭窄症の手術療法の基本的な目的は、圧迫されている神経や血管への除圧です。

手術にあたっては、先ず正確で詳細な診断をする事になります。
神経圧迫がどこで何箇所あるのか、圧迫は両側か片側だけなのかなどをMRI検査などで詳しく調べます

手術によって神経の損傷や、構造的な脆弱性を作るなどのような新たな問題を引き起こさないようにする必要があり、入念に計画し準備します。

手術中は、後遺症が無いようにする為、正常な構造(組織)を壊さないよう影響が最小限になるようにします。

最も大切なのは手術を受ける本人の状態です。
脊柱管狭窄症の患者は高齢者が多いため、患者のコンディションの確認には細心の注意が必要です。

また、病変部が広く狭窄が複数に及んでいる場合には、手術侵襲に時間が多くかかり、手術麻酔の影響も大きくなります。

高齢者の患者さんは全身状態や抱える内科的な問題などによっては合併症が起こり易いか状況にあると云えます。

しかしながら、狭窄症の手術は脊椎手術の中でも、椎間板ヘルニアの手術と同じく、受ける価値が高い手術です。
殆どの予後は良好に経過し、術後の歩行能力に改善がみられ、苦痛から解放されます。

しかし、先ほども述べたように完全に良くなるとは限りません。
痺れなどの症状はなかなかとれにくく残ることが多いようです。

100%の回復を期待していて、そうでなかった場合には落胆してしまいますので、手術を受ける前には、医師から十分に説明を受け納得した上で手術に臨むことが大切です。