「腰部脊柱管狭窄症」と似た症状を呈す「黄色靱帯骨化症」

「腰部脊柱管狭窄症」と似た症状を呈す「黄色靱帯骨化症」

特定疾患の脊柱靭帯骨化症の一種である「黄色靱帯骨化症」は腰部脊柱管狭窄症と似たような症状を呈します。

黄色靱帯骨化症とは、脊柱管の後方にある椎弓の間を結ぶ黄色靱帯がカルシウムが沈着することで骨化し、通常の何倍もの厚さになるとともに骨の様に硬くなり、徐々に脊柱管を狭窄し脊髄神経の圧迫症状が現れる疾患です。

人間の神経には、運動神経と知覚神経があり、これらの神経は背骨の中の空間(脊柱管)に保護されるような形で存在していて、脊髄神経といわれています。

その脊髄神経が障害を受けると下肢に脱力感やしびれ、知覚障害や運動障害等の神経障害の症状が現れてきて、悪化すると両下肢に麻痺をきたすこともある厄介な疾患です。

脊柱管狭窄症や黄色靱帯骨化症の症状は、下肢の痺れや歩行障害が特徴ですが、これらの症状に加えて、足がつっぱってつまづきやすい、階段を上り下りが困難、などの障害が出現してきます。

黄色靱帯骨化症は時には道で転倒後などの比較的軽い外傷にもかかわらず、急激に両下肢麻痺などの極めて重い症状が出現することもあれば、全く無症状で偶然画像検査にてみつかることもあります。

また、その他、脊柱管狭窄症には見られない手足のしびれ感、手指の細かい運動がぎこちなくなる、(箸がうまく使えない、ボタンの掛け外しがうまくできない)などの症状が現れます。

治療は先ずは保存的治療が進められ、薬物はビタミンB剤や筋弛緩剤が用いられます。
経過観察中に症状が明らかに進行している場合には、現段階では手術治療が必要となります。

黄色靱帯骨化症は、欧米人と比較すると、日本人の発生頻度は高いといわれています。
しかし、残念ながらこの靱帯の骨化に関しては原因が解明されておらず、難病に指定されており治療は公費対象となっています。

稀に20歳過ぎた頃からの患者も見受けられますが、主に40歳以上で発症することが多く、レントゲン検査では発見することが困難なので、CTやMRIなどの検査方法が用いられます。