高齢者が我慢してしまう脊柱管狭窄症

高齢者が我慢してしまう脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症の原因は、先天的に脊柱管が狭く、かつ正常な脊柱管よりも狭く成長したことによるものと、老化現象などによる後天的なものがあります。

後天的な脊柱管狭窄症は椎間板ヘルニアや腰椎すべり症などによって脊柱管が狭くなる場合や、外部からの強い衝撃が原因で脊柱管が狭くなる場合、また腰椎の手術も狭窄の原因となります。

しかし、多いのは加齢による椎骨や椎間板、靭帯などの変性で脊柱管内の空間が失われ、狭窄症を発症する場合です。

脊柱管狭窄症は、馬尾神経が圧迫される「馬尾型」と神経根が圧迫される「神経根型」がありますが、症状が強いのは「馬尾型」です。

馬尾神経が圧迫されると、足の痺れ、麻痺、脱力感、酷い排泄障害や、会陰部の不快感などが起こるようになります。

脊柱管狭窄症の馬尾型の代表的な症状に間欠跛行があります。
間欠跛行の症状として、歩行中に下肢に痺れや痛みが現れて歩行困難となるものの、しゃがんで少し休めばまた歩けるようになるというものです。

高齢者が歩行中にシルバーカーに腰を掛けて休憩をしている光景を目にすることがあります。全ての高齢者がそうであるとはいえませんが、これも間欠跛行の為といえるかもわかりません。

この症状が出ているということは、脊柱管内の神経圧迫が進んでいることを意味しています。
高齢者は歳のせいで歩けなくなっているのだろうと自己判断したり、周囲に気を遣ったり、病院へ行く事自体が億劫になりがちで、ついつい治療が遅れてしまいます。

脊柱管狭窄症も早めに診断・治療をすることが肝要で、手術を避けるためにはとても重要なことなのです。

家族の方が十二分に気を配ってあげる必要があります。
高齢者だけで生活をしている場合には、痛みや不快感を他に訴える事すらできない事が多く、どうしても治療が遅れてしまう事になります。
高齢のご両親と離れて生活している場合などは、特に敏感に察知してあげることが求められます。

我々自身の為にも、また周囲の高齢者の為にも、加齢が原因で起こる疾患については、病名や原因・症状などをよく把握しておく必要があります。