腰部脊柱管狭窄の分類と症状

腰部脊柱管狭窄の分類と症状

先ず、脊柱管とは「脊柱を形成する椎骨の椎孔の連なりでできる管状の腔」、つまり、背骨にある管で、中には髄膜に包まれた脊髄と血管・神経が通っています。

腰部脊柱管狭窄とは、脊柱管内を走行している神経組織(腰椎のあたりからは馬尾、神経根)が周囲組織(椎間関節、椎間板、靭帯、筋肉)などの変性や、外傷などによって障害を受け、神経症状が現れてきた状態をいいます。

腰部脊柱管狭窄には様々な疾患や病態が存在していて、この病態の分類には国際分類が広く普及しています。

【腰部脊柱管狭窄の分類】

1、先天性(発育性)脊柱管狭窄

生まれつき脊柱管狭く、また正常より狭く成長したために生じる狭窄で、とくに軟骨無形成症の狭窄は代表的なものです。

軟骨無形成症は遺伝性の病気で、成長しても、身長が120~130cm程度にとどまり、特に手足の成長が悪いため、独特の体型となる病気です。

2、後天性脊柱管狭窄

1)変性脊柱管狭窄

患者の多くが加齢による変性が原因で脊柱管狭窄を起こすもので、男性に多く、多椎間に狭窄がみられることがあります。
変性すべり症が原因となる狭窄は女性に多く、主に第4腰椎と第5腰椎の間に生じます。

2)合併狭窄

先天的に脊柱管が狭い上に、加齢によると変性狭窄が合併したり、また変性脊柱管狭窄に椎間板ヘルニアが合併したりする場合をいいます。

3)医原性脊柱管狭窄

かつて受けた椎弓切除や脊椎後方固定術後に脊柱管が狭窄するものです。

4)外傷後の脊柱管狭窄

パゼェット病などで原因不明の骨破壊・骨形成が起こり、脊柱管が狭窄されるものをいいます。

【症状】

1、神経性間欠跛行

神経が圧迫されることで起きる間欠跛行(少し歩くと下肢に痛みや痺れが生じて歩けなくなるが、少し休むとまた歩けるようになる)です。
前屈みになることで症状が緩和します。

閉塞性動脈硬化症も同じような症状を呈しますが、この場合血管の不具合による血流の悪さが原因となっている血管性間欠跛行であるため、姿勢の変化(前かがみ)で症状が軽快することはありません。

この両者の見極めが重要となります。

1)馬尾神経が障害を受けた場合

臀部から両下肢に痛みや痺れ、脱力感が広がります。
また、会陰部に、しびれ、灼熱感、ほてりなどの異常感覚が現れ、残尿感や頻尿など膀胱直腸障害を伴います。
安静時にアキレス腱反射ない場合が多く、末梢神経に障害がある事を示しています。

2)神経根障害を受けた場合

下肢や臀部の疼痛が特徴的な症状です。
殆どの場合で左右のどちらか片側だけに症状訴えますが、まれに両側性の疼痛を呈する場合もあります。