馬尾性脊柱管狭窄症

馬尾性脊柱管狭窄症

直立での歩行中に下肢の痛みや痺れで歩行継続が困難となり、しゃがみこんで前かがみになっていると症状が和らぎ回復することを間欠性跛行といいます。

間欠性跛行は馬尾性、末梢性、脊髄性に分類されますが、馬尾性、末梢性が多く、脊髄の血管奇形などが原因の脊髄性はごくまれです。

間欠性跛行を症状とする疾患には馬尾性脊柱管狭窄症があります。
間欠性の意味は時々症状が出るということ、跛行の意味はビッコになるという事で、歩き初めは正常なのですが、歩き続けるうちに次第に足が前に出にくくなるという症状です。
一応500m以内の歩行で症状が出るものをいい、症状が強ければ歩ける距離も短くなります。

加齢現象に伴い脊柱管を構成する椎間板、椎間関節、黄色靭帯などに膨隆・肥厚などの退行性変化が生じ、脊髄が入っている背骨の管(脊柱管)が狭くなり、脊髄の下部である馬尾神経部分が潰される状態になります。

この状態で歩行すると馬尾部分に多量の酸素が必要となり、血液による酸素供給量を上回ってしまう事から虚血性の変化が生じ、下肢運動の停止を余儀なくされるものです。

この時、腰を掛け、上体を前かがみにすると、脊柱管の空間が拡大するので、酸素がスムーズに供給できるようになり、再び歩けるようになるのです。

高齢者がシルバーカーを押しながら歩いているのをみかけることがありますが、腰部脊柱管狭窄症の例で、シルバーカーを押すことで腰が前かがみになるので痛みが緩和されるのです。

末梢性間欠性跛行は下肢の動脈の血流不全によって起こります。
これは下肢に行く動脈に動脈硬化が顕著になったためにおこる虚血性の症状で、多くはふくらはぎの痛みのために歩行困難となります。
末梢性間欠性跛行の治療は心臓血管外科,循環器内科で行われます。

馬尾性間欠性跛行の治療は鎮痛剤、コルセット着用、神経ブロック療法などの保存的治療から開始されますが、効果が無く重症化していく場合には手術が考慮されます。