「腰部脊柱管狭窄症」と「黄色靱帯骨化症」

「腰部脊柱管狭窄症」と「黄色靱帯骨化症」

腰部脊柱管狭窄症と似たような症状を呈する疾患に、「黄色靱帯骨化症」があります。

人間の神経には、運動神経と知覚神経があり、これらの神経は背骨の中の空間(脊柱管)に保護されるような形で存在していて、脊髄神経といわれています。

脊柱管は胸部では12個の胸椎から成り立っていて、これら12個の骨は幾つかの靱帯組織により連結されています。
これらの靱帯のなかで、脊髄の背側にあって各々の胸椎を縦につないでいるものが黄色靱帯と呼ばれる靱帯です。

黄色靱帯骨化症は、この黄色靱帯が通常の何倍もの厚さになり、なおかつ骨の様に硬くなり、徐々に脊髄を圧迫してくる病気です。

この病気は欧米人と比較した場合、日本人では高頻度に発生することが知られていますが、残念ながらこの靱帯の骨化に関しては原因が解明されておらず、難病に指定されており治療は公費対象となっています。

軽症の方や、全く無症状で偶然発見される方も多いのですが、ある程度症状が進行する場合には現段階では手術治療が必要は疾患です。

黄色靱帯骨化症は椎骨の椎弓部分を上下につないでいる黄色靱帯が、骨化して脊柱管内の脊髄を圧迫する事で、下肢の脱力やしびれが現れてきます。
悪化すると両下肢に麻痺をきたすこともある厄介な疾患です。

40歳以上で発症することが多いのですが、20歳過ぎた頃からの患者も見受けられます。
レントゲン検査では発見することが困難で、CTやMRIなどの検査方法が用いられます。

この病気は経過が様々なものであること、病気の進行が正確には予測できないことなどから、まずは慎重な経過観察を行い、保存的療法で対処されます。

ビタミンB剤や筋弛緩剤で治療に当たりますが、経過観察中に症状が明らかに進行している場合には、手術が検討されます。