脊柱管狭窄症に漢方薬「牛車腎気丸」

脊柱管狭窄症に漢方薬「牛車腎気丸」

脊柱管狭窄症の保存療法では、薬物療法として、痛みやしびれを取り除くための消炎鎮痛剤やビタミン剤などが使われます。
しかし、体質的にこれらの新薬が合わない方もいらっしゃいます。
このような場合には、漢方薬を使用する事もあります。

脊柱管狭窄症に効果があるとされる漢方薬は幾つかあり、そのなかでも「牛車腎気丸」は足腰のしびれや排尿異常がある方におすすめできる漢方のひとつです。

これに似た効果を示す「八味地黄丸」も比較的よく知られている漢方ですが、この八味地黄丸に、痛みと浮腫み(むくみ)に効果のある、牛膝(ごしつ)と車前子(しゃぜんし)を加えたものが「牛車腎気丸」です。

脊柱管狭窄症にはプロスタグランジンE1という薬を投与し、下肢のしびれや疼痛などの神経血流改善を目指しますが、これだけでは今ひとつ症状が改善しない患者さんや、プロスタグランジンE1が何らかの理由で使えない患者さんには、「牛車腎気丸」を投与する場合があります。特に排尿障害がある場合は「牛車腎気丸」のほうがより効果的であるともいわれます。

病院で処方してくれる漢方薬は煎じる必要がない乾燥エキス剤が多いく、「牛車腎気丸」もそのタイプのものが処方されますので、普通の経口薬と同じ感覚で飲むことができます。

「牛車腎気丸」は下記の10種類の生薬でつくられています。

・地黄・・・貧血症状を改善し元気をつける作用がある
・山茱萸・山薬・・・滋養強壮作用があり、”地黄”の働きを高める
・茯苓・沢瀉・牛膝・車前子・・・水分の循環をよくし無駄な水分をとり去る
・牡丹皮・・・血液循環をよくする
・桂皮・附子・・・体をあたため痛みをやわらげる

これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。

「牛車腎気丸」には、気になるような強い副作用はありませんが、患者さんによっては、注意をしないといけない場合があります。

例えば、
冷えをともなう「寒証」向けの方剤ですから、体力が充実し、暑がりでのぼせのある人には不向きです。
また、胃腸がひどく弱っている人も避けたほうが無難です。
体質的に副作用が強く見られる方は、弱い漢方に切り替えてもらっても良いでしょう。

体が温まると血のめぐりが良くなり、発痛物質などが血液に取り込まれて、痛みが緩和されます。一般薬がどうも体の負担になっていると感じている方は、一度漢方を試してみると良いとおもいます。

漢方を絶対的に支持するようになるかたがいるという事は、特定の症状だけが治るだけでなく、身体全体の健康に寄与する所が大きいからだともいえます。