腰椎後縦靭帯骨化症と腰部脊柱管狭窄症

腰椎後縦靭帯骨化症と腰部脊柱管狭窄症

後縦靭帯は、脊椎椎体の後縁を上下に連結し、脊柱を縦走する靭帯で、それが骨化し増大する疾患を後縦靭帯骨化症といいます。

後縦靭帯骨化症になると、脊髄の入っている脊柱管が狭くなり、脊髄や脊髄から分枝する神経根が圧迫されて知覚障害や運動障害等の神経障害を引き起こします。

骨化する脊椎のレベルによってそれぞれ頚椎後縦靭帯骨化症、胸椎後縦靭帯骨化症、腰椎後縦靭帯骨化症と呼ばれます。
東洋人、なかでも日本人に多くみられ、糖尿病や肥満体型の人におこりやすい傾向があります。

後縦靭帯は、脊髄の通り道である脊柱管の前壁にあるためこの靭帯が骨化して、年齢とともに厚みを増してくると、脊柱管が狭くなって脊髄の圧迫症状をおこすことになります。 
年齢とともに発生頻度が増し60歳以上では、約一割の人にみられるという報告もあります。 

腰椎後縦靭帯骨化症は腰椎の後縦靭帯が骨に変化し増えていくケースです。
腰椎後縦靭帯骨化症は他の骨化症と比べると発症率は比較的少なく、また症状も軽い場合が多いようです。

病気の原因については多方面にわたり研究されていますが、明らかな原因は不明で難病に指定されています。
遺伝、性ホルモンの異常、カルシウム・ビタミンDの代謝異常、糖尿病、肥満、老化、全身的な骨化傾向、骨化部位における局所ストレス、またその部位の椎間板脱出などいろいろな要因が考えられています。

後縦靭帯が骨に変化した段階でスグに生活に支障がでることはありませんが、症状が重くなるにつれて、痛みの他痺れ感や麻痺などが起こり、日常生活に支障が出てくる可能性があります。

腰椎後縦靭帯骨化症の病状が進行すると腰部脊柱管狭窄症の症状が出てくることが多く腰部脊柱管狭窄症として診断・治療されることもあります。

しかし、腰痛、坐骨神経痛などの痛みの程度や症状などはさまざまです。
腰椎後縦靭帯骨化症は薬物療法、装具療法、理学療法など保存的治療を行う事が多いのですが、症状が重く、神経症状がある場合は腰椎を固定したり安定度を保つなどの手術を行うこともあります。