脊柱管狭窄症、圧迫部位による分類

脊柱管狭窄症、圧迫部位による分類

脊柱管狭窄症は神経のどこが圧迫されるかによって分類されます。

【馬尾型】

脊柱管の中を通っている脊髄は、腰椎の最上部あたりまで伸びていて、そこから下の脊柱管には脊髄に出入する神経の束「馬尾」が通っています。
脊柱管が狭窄して、馬尾が圧迫を受けている場合、馬尾型の脊柱管狭窄症となります。
主に脊柱管の中央部が圧迫されるタイプで、馬尾に障害が出ます。
馬尾型は、神経根型よりもより症状が重くなります。

両脚のしびれや麻痺が広範囲に及び、下肢においては脱力感を感じます。
また、馬尾は膀胱や直腸の働きにも関係している神経で、便尿が出ない・我慢できないなどの「排泄障害」が起こったり、ムズムズした感じやチリチリした感じを覚えたりする事もあります。
男性では異常な勃起が起こることがあり、背骨の病気が原因とは思えないような症状を発します。

間欠跛行もしびれを強く感じ、腰痛はあまりないのが特徴です。
馬尾型は、変性すべり症が原因で起こりやすく、高齢者に多くみられます。

【神経根型】

椎間孔から出て行く神経の根元部分を「神経根」といいます。
脊柱管の外側で主に圧迫されるタイプで、神経根の障害により症状がでます。
左右両側に起こることもありますが、多くは片側だけが圧迫を受けています。

神経に沿って腰から脚にかけて痛みやしびれが起こります。
左右両側が圧迫されることがありますが、ほとんどの場合どちらか片側だけが圧迫され、圧迫されている側に痛みやしびれなどの症状が出ます。
下肢の痛みが強く、間欠跛行もしびれよりも痛みが強く出ます。

腰を反らせた時に症状がひどくなり、前屈した姿勢では症状が楽になります。腰部脊椎症や脊椎分離すべり症が原因で、起こりやすくなるといわれています。

【混合型】

神経根型と馬尾型の合併型で、神経根と馬尾の両方が圧迫を受けるタイプです。
神経根型と馬尾型の両方の症状が現れます。
神経根の圧迫は、両側の場合も、左右どちらか片側の場合もあります。
変性すべり症が原因となることが多いといえます。

馬尾型や混合型で馬尾神経に障害がある場合は、症状もひどく、通常手術が第1選択となります。

しかし近頃では、馬尾障害があっても神経ブロックで血行を促すと、手術をしないで治療が可能なケースがあることがわかってきています。
ただし、このような保存療法が有効なのは発病してからの期間が短い人で、つまり早期発見・早期治療の人に限られます。