脊柱管狭窄症のうち保存療法が有効なものは

脊柱管狭窄症のうち保存療法が有効なものは

腰部の脊柱管狭窄症のうち、「神経根型」の場合には、保存療法が治療の基本となります。
その保存療法とは、まずは安静にすることが第一で、薬物療法や神経ブロック療法、理学療法を併せて行ない痛みを取り除いていきます。
「神経根型」の脊柱管狭窄症はこれらの保存療法でほとんどが改善します。

薬物療法では、主に非ステロイド性消炎鎮痛薬を用いて痛みの軽減を図ります。
また、血行促進のために血流改善薬を使用して血流が良くなると、圧迫されていた神経が機能を回復し、症状の悪化を防止することができます。
しかし、薬物療法を行なっても痛みが治まらなかったり、間欠跛行の症状が酷い場合には、「神経ブロック」を行います。

痛みを脳に伝える神経に局所麻酔薬を注射して、痛みの伝達を遮断するという方法です。痛みの遮断のみならず、神経周囲の炎症をおさえたり、局所の血液循環を改善する効果もあります。
神経ブロックを数回行なうと、そのまま症状が消えていく場合もあります。

神経ブロック療法は、障害が起きている神経根の周囲に局所麻酔薬を注射する「硬膜外ブロック」や、神経根に直接的に注射する「神経根ブロック」と「腰部交感神経節ブロック」などの方法があります。

薬物療法や神経ブロック療法、腰椎コルセットの装着、牽引や温熱療法などを併用し、3ヶ月ほど経過を観察します。
神経根型のほとんどは、こうした治療法で良くなるのですが、症状が改善しない場合や患者さんが希望するときには、手術療法を考える事になります。
しかし、手術で脊柱管狭窄症すべての症状が完治するとは限りませんので、手術を検討する人はこのことは理解しておく必要があります。

従来では、馬尾型や混合型で馬尾神経に障害がある場合には、通常の場合、手術療法が最初からの選択肢となってきましたが、近年では馬尾神経に障害があっても、神経ブロックで血行を促すことによって改善が見られ、手術をしないで済む患者さんがいます。

しかしながら、保存療法が有効なのは、罹病期間が短い患者さん、つまり症状が深刻化する前に、治療を開始した患者さんに限定されてしまいます。