広範囲な脊柱管狭窄症は特定疾患

広範囲な脊柱管狭窄症は特定疾患

脊椎の変形などから、脊柱管が狭くなり脊柱管内において脊髄が圧迫され、痛みなどの障害が出現します。発症部位によって症状も異なり、腰椎部の場合は、腰痛・歩行障害など、頸椎部の場合は、首・肩の痛みや手のしびれなどの症状がでてきます。発症部位が頸椎・胸椎・腰椎の広範囲に渡った場合、「広範(広汎)性脊柱管狭窄症」は厚生労働省の特定疾患に指定されています。

難病の定義は、

1.原因不明、治療方法未確立であり、かつ、後遺症を残すおそれが少なくない疾病

2.経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家庭の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病

以上が大まかな定義で、一般的には「治療の見通しが立たない病気」「治りにくい病気」

いう印象を持ちますが、医学的には明確な定義付けはないようです。

難病認定されている、広範(広汎)性脊柱管狭窄症の原因は明らかでなく、先天異常、外傷、医原性疾患ではないかと様々なことが言われています。

聞き慣れない用語に、医原性疾患がでてきました。

医原性疾患とは、簡単に言うと、患者の治療のために行われた医療行為が、新たな疾患を引き起こすことをいいます。医原病、医原症などの表現が用いられる場合もあります。医療ミスとは微妙に異なりますが、逆に言うと、微妙に重なります。これらの疾患に対しては、つねに医療行為に過失があったかの判断はむずかしく、画一的には論じられないからだそうです。

話しを脊柱管狭窄症に戻しましょう。

脊柱管は脊椎管という呼び方もあり、医学事典を開くと、脊柱を形成する椎骨の椎孔の連なりでできる管状の腔で、髄膜に包まれた脊髄と血管・神経が通る孔とあります。

簡単に言いますと、脊椎は脊柱(背骨)を形成しており、7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎、5個の仙椎、35個の尾椎から構成されています。この11個の椎骨には、硬膜に包まれた脊髄と血管や神経の束が脊柱を貫くための空間があり、椎骨を重ねていった時に頸椎から尾骨まで、つまり、上から下までの椎孔を通る筒状の空間を脊柱管と言います。その脊柱管が何らかの原因で狭くなり神経を圧迫するために痛みが出現するという病気です。

重症になると、歩いていると足が痺れる症状の出現や痛みの出現のため、歩行が困難になりますが、少し休むと回復するのが特徴の間欠性跛行が生じ、日常生活に支障を来すことが多くなります。また、症状により、馬尾型、神経根型、混合型の3型に分類されています。

レントゲン検査、CT,ミエログラフィーCTMRI検査などから診断していきますが、治療は、まず、保存療法(血行改善薬、消炎鎮痛剤の使用、温熱療法や運動療法、コルセット療法、神経ブロックなど)を行いながら経過を診ていき、下肢麻痺、強い間欠性跛行や排尿障害などが著しい時には、脊柱菅を狭くしている部分の骨や、椎骨と椎骨を繋いでいる靱帯を削る手術療法が実行されるようです。できれば手術をしたくないという思いは、みなさん共通の思いではないでしょうか。ただ、手術をすると100%完治します・・・と言うのであれば、手術も仕方がないと思えるのですが、結局は、対処療法に過ぎない訳で、再発しないという保障はないのです。早く、根本的治療を発見して貰えないかと祈るばかりです。