ストレスを緩和することで快方に向かう脊柱管狭窄症もある

ストレスを緩和することで快方に向かう脊柱管狭窄症もある

脊柱管狭窄症のような腰痛でも、ストレスを改善することで、痛みやしびれを改善することができるということが、日本でも少しずつあきらかにされてきています。

腰痛の臨床現場では、画像検査で調べてみても腰痛の診断の決め手となる構造上の問題発見できないということは、私たちが想像している以上に多いようです。ネット情報を検索していると、腰痛の原因について、椎間板の変性や神経の圧迫といったことが、詳しく解説しているサイトがごろごろでてきますが、脊柱管狭窄症をはじめとする腰痛患者のすべての方が、そうした構造上の原因を抱えているわけではないことは、すでに分かっていることです。

また反対に、腰椎に構造上の問題が認められても、腰痛症状がまったくあらわれない人が多数いるということも、研究調査において証明されているわけです。それなのに、腰痛の原因を脊椎周辺の構造上の問題にばかり焦点を当てるということは、冷静に考えると不思議なことです。

腰痛の臨床現場では、いきなり手術を行うことはほとんどなく、まず保存治療によって腰痛の改善を待ちます。しかし保存療法で経過をみても、痛みやしびれが改善されない場合は手術によって痛みの原因を取り除くことになります。脊柱管狭窄症の場合であれば、馬尾神経が圧迫される例が多く、排泄障害で正常な日常生活をおくれないという場合も手術が選択されます。

しかし、寝たきりの状態、歩行に松葉杖が必要な腰痛の患者さんでも、手術を受けることなく、長年苦しんできた痛みから解放される場合があります。それはストレスを緩和できたことで、脳の機能が正常になり、体のほうで天然の神経ブロックをはたらかせるからです。
この天然の神経ブロックとは、NHKの「ためしてガッテン」でも紹介されていた、脳の快感中枢である側坐核のはたらきが、それにあたるわけですが、こうした腰痛の改善例がもっと多数紹介され、専門家がメディアを通じて、そのメカニズムについて紹介・解説してくれるようになると、画期的な腰痛の改善例はもっと増えるでしょうし、国の医療費負担も低減することでしょう。

もちろん腰痛のなかには、重大な構造上の疾病によってひきおこされるものや、腫瘍性の腰痛もありますから、検査を行なって原因を精査することは欠かせないことですが、腰痛の原因とストレスの関係については、一般的な知識としてもっと広まって良いものではないでしょうか。