筋力強化とは筋持久力を強化すること

筋力強化とは筋持久力を強化すること

長時間のデスクワークをつづけていると、同じ姿勢を保つということがいかに大変であるかに気付かされます。また、長時間同じ姿勢を保つことが苦にならないとしたら、どれほど仕事が捗るだろうと考えたことがある方はきっと多いはずです。

脊柱管狭窄症などの腰痛症になると、初期の痛みがひけたら、体の機能回復を理学療法などで行なっていきます。そしてそこでよく使われる言葉が筋力の強化です。でも筋力の強化とは一体何のことなのか? 実際に腰痛治療を受けたことがない方は、筋力強化の意味を正確に理解できないかも知れません。

この筋力強化という言葉をもう少し噛み砕くと、腰痛治療での筋力強化とは、重い物を持ち上げるために筋肉を強くするということではなく、同じ姿勢をずっと続けることができる筋持久力を強化することになります。

筋持久力が強化されると、冒頭の長時間のデスクワークではありませんが、同じ姿勢を維持することがつらくなくなります。そして背骨や腰椎にかかる負担は、持久力が足りなかった頃とは比べものにならないぐらい軽くなります。こうした体がつくられていくと、脊柱管の圧迫も緩和されはじめますので、長期的にはなりますが脊柱管狭窄症からくる痛みや下肢を中心としたしびれも軽快に向かっていきます。

現在腰痛に悩まされていない方でも、仕事などで同じ姿勢を維持するのが難儀と感じている方は、筋持久力をつけることで仕事の能率を上げることにもつながるでしょう(もちろん腰痛にも強い体がつくられます)。

では筋持久力をつけるにはどうすれば良いかということですが、これはインナーマッスルを強化することにほかなりません。インナーマッスルは深層筋のことで、からだのより骨格に近い場所にある筋肉です。インナーマッスルを鍛えるのに、ハードな運動は必要ありません。脊柱管狭窄症の急性期の痛みがようやく引いたばかりの、ある意味で病み上がりの方でも無理なく取り組める体操などで、鍛えることができます。

こうした体操は、リハビリセンターが設置されている整形外科なら、理学療法士の方から指導してもらえます。それらは、体操と言うにはおこがましいほど、ソフトな運動ばかりですから高齢の方や、これまであまり積極的に体を動かしてこなかった方でも十分取り組めるものばかりです。

なかには運動として物足りないことから、日々続けるのがかえって億劫になり止めてしまう方もいるのですが、勿体ない話です。
筋持久力を強化していくことで症状の悪化をブロックできますし、間欠跛行などの典型的な症状がでないようにするためにも機能回復を図る運動は大事なものです。

早く治したい思いが強い方ほど劇的な改善方法を求めてしまいがちですが、地味なリハビリの効果を信じて続けることも大事です。